『パラサイト 半地下の家族』貧乏の可笑しみと引かれた一線

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前情報まったくなく鑑賞。『半地下家族と金持ち家族』・韓国映画バロンドール以外。

直後は「何を観させられたんだ????」と頭がはてなでいっぱいになった。

ただラストの情緒は印象的で、不思議な余韻のまま帰宅。

 

必見記事。

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意図せず知らないまま鑑賞していたのが大正解で、かなり楽しめた。

とはいえ、半地下家族が寄生して蝕んでいくところのワクワクと、豪邸からバレずに逃げる緊迫と、得体の知れない何かを見に行く肝の冷えと、合間の取って付けたお笑い仕草で、鑑賞後に「なんなんだこれは」となるのは自然なことだったんだと思う。

 

印象的なのは大雨のシーン。

家の高低差で格差が描かれている様子なんかは象徴的で、出勤するときはぐいぐいぐいぐい上がっていく。

大雨の中帰宅するときはどんどんどんどん下がっていく。傾斜きつめ。

しかも大雨のレベルが災害で、半地下の家がどうなってるかなんて当たり前にわかる。

さっきまであんないいお家にいたのに、絶望に向かっている今が本来自分の生きている場所なんだと直面させられる。

翌日出勤すれば金持ち奥様は「雨降ったおかげでPM2.5もなくて最高~」と言う。

何も誰も悪くない状況で、同じ国に住んでる同じ人間の違いが明るみにさせられていた。

 

話の核的な部分で「臭い」がある。

加齢臭やワキガでもないにおい。金持ち息子から指摘されていた共通のにおいは半地下生活ならではのものなんだろう。

映画からにおいは伝わらない。臭わない私たち(鑑賞者)だからこそ、臭ってる半地下家族側に自然と立たされていたのは見事だと思ったし、絶望も感じた。

 

半地下家族は嘘をついて金持ち家族に取り入っていくけど、文書偽造だったり運転だったり英語の知識とかっていうのは本当に有るもので、それでも職にあぶれるのが当たり前の社会なのかな、と思うとつらい。(警備員に大卒500人と言ってたね)

最後に立てた半地下息子の計画は・・・叶わないんだろう。

どの程度の叶わなさかがわからないから外国人の私は想像するしかできないけど、たぶん、ありえないくらい無理なのかな、と思ってる。

ネットでいろんなことを知ることができる世の中でも、結局今日一日を生きる生活なのがちぐはぐでやるせないし、その結果・・・無計画にならざるをえないような社会になってしまってるんだろう。

 

あんまり人にはオススメしないけど、観た人とは語りたい映画だった。

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