『トゥルーマン・ショー』「人権~!」とツッコミつつラストはスカーッ!とする映画。

ひとりの人生をテレビで生放送というイカレ企画が見破られ、騙され、突破されるのが痛快。

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『The Truman Show』

トゥルーマンが世界に違和感を覚えて妻と話すとき、ココアの唐突感は観ている私も恐ろしくなった。「ココアの広告だー!」と気づいてから「刃物も広告・・・?」「ビールも・・・!?」と考えると、広告探しというまた別の視点から観ることができて2度お得。

冒険させないために水にトラウマを植え付けたり、感動場面のために父親を復活させたり演出の人でなし具合が天井突破なのに、ラストシーンでさらに毒が煮きっててすごい。「私はお前をすべて知っている」というのがもう毒親満載で自分は最高の作品をつくっているつもりなんだろうけど、さらっとクールにかわしたトゥルーマンがかっこいい!本物の感情を求めたがために本物の感情でひっくり返されるのもよくできてる。

トゥルーマンショーの視聴者は消費が自分勝手すぎて、ラストに歓喜していたシーンなんて恐怖でしかない。番組観てココア買うような人たちがいるからあんな番組できるんだろ!!トゥルーマンバーって何なんだよ!!シルヴィアの部屋にはフリートゥルーマンのポスターがあったから、やっぱりあの世界でもまともな人たちが運動を起こしているんだと安心したけども、、。

 

もし私がトゥルーマンだったら、どこにも出かけずにちゃんと一生を放送されてしまう可能性が高い。トゥルーマンはポジティブさで自分の人生をつかみ取ったけど、私が自分の世界に違和感を感じたら精神病になってしまうかも。ああでも、ならないように操作してくれるか。気づいた時点で番組のコンセプトは破綻するわけだからどのみち終わりか。30年も放送してればセットも壊れるしスタッフも代替わりするし、いろいろ潮時なのかな、とは思った。

 

 

テラスハウスしかりバチェラーしかり、演出じゃないその人自身を面白がる部分が私にもあるので、人間をコンテンツとして消費する延長線上にトゥルーマンショーがあるんだと思う。今だって演出と本物を曖昧にしながら消費してるのは同じだった。

トゥルーマン・ショー (字幕版)

トゥルーマン・ショー (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video