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『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』感想 ネタバレ有

良かった。序破で抱いた期待感をQでぶっ壊されながら、シンで磨き上げられたような。大満足でした。大好き。

 

観賞しててすごく覚えているのは、村の生活での農業おばちゃんやヒカリのお母さん然とした振る舞いをエヴァで描くなんて「大人になったな・・・!」とひどく感動したこと。エヴァかっけー!使徒ツエー!みんなわかってくれねー!って突き進んでた今までとは全く違う、自分がどうやって生きてるのか、生きていくのかを真正面から捉えて誠実に取り入れることなんてこんなことありえるのかと。視野が広がった作りをしているな、と思いました。

食べ物とか医療とか電気とかっていうのはあって当たり前なもので、本編でいう『ニアサー』後の生活をみると、なんかちょっと東日本大震災を思い出したりして。。日本に住んでたら影響がないことないだろうけど、エヴァは立ち止まって振り返って当たり前のものを尊いことだと認識できるようになったんだあと。おばちゃんのキャラクターとか稲作とか取って付けたような、、ありきたりな感じだったけど臆せず脚本に取り入れたのがすごい!えらい!です。(変に拗らせなくて)

大人になったなでいえば、終盤シンジ君がアスカに「(あの頃)好きだったよ」と言ったシーン。過去叶わなかった片思いを告白するのって、私にはすごく精神に余裕がある人しかできないことだと思っているので、度肝を抜かれました。未練も何もない、さっぱり告げられるのって・・・特にあのシンジ君が・・・その後の頬染まるアスカの可愛いことよ!

 

もうひとつ、何も信じられなくて何もしたくない鬱期のシンジ君が言う「なんでみんなそんなに優しいの」が本当に刺さりました。自分は周りに何をしたわけでもしたつもりもないけど、思ってる以上に返ってくることがあって、普段はまあ「ありがたいなー」くらいに流すもんだけど、他の人が案外優しいことに気づくと世界って絶対変わるよなあ、気づいて誰かに投げかけたシンジはそれまでと確実に変わったな!と観てて思いました。そう、みんな優しいんだよね・・・。

 

 

主人公はシンジ君でありミサトさんでありゲンドウだった。エヴァと一緒に年を重ねてきただけあって、劇中に自分を重ねてしまうところがたくさんあって、自分はシンジ君だと思ったらミサトさんに共感できるようになったしアスカを理解することもできるし、ゲンドウにも自分を見出すことができた。とにかくシンエヴァはキャラの解像度が高すぎる。好き。Qでシンジ君を突き放したことを、ヴィレの面々は「贖罪のため」だの「シンジ君のため」だのぬかすけど、人間が正しくないのは当然ながら「みんな不器用すぎる~~~!」と頭を抱えたりした。許せないけどしょうがないよね、というのが現実世界で往々にあることすぎてそんな人間味をアニメでやらんといてくださいよ、とつらみを感じた。

 

ラスト、怒涛の救いシーンは、こちらも救われる気持ちになった。みんなを救ってくれてありがとう。

そしてさよならを言ってくれてありがとう。(はっきり言わないとわかんないからね)

エヴァの終劇を見届けられて本当に良かったです。お疲れさまでした。

 

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

  • 発売日: 2012/11/17
  • メディア: Prime Video