観ました。可愛かった。
「泣ける!」「泣ける!」というところばかり聞いていたので、「どう泣かせてくるんだ~?」と構えてしまったのが良くなかった。66分と短く気軽に観ることができるので鑑賞のハードルは低い。
冒頭で流れるようにキャラ紹介があって初見にも優しい。「どの子がいちばん可愛いかな?」と入り込んでしまうので導入が上手。私はねこが好きです。ざっそうも元気で印象に残ってる。ほこりもほわほわしてて世界観に一役。
タイトルバックがどーんのシーンは『すみっコたちが外食しに行ってぽつんと残った部屋の隅っこ』で、センスが良いと思った。
本の世界に入っちゃったすみっコたちはそこで出会ったひよこ?のお家を探してあげるんだけど、なかなか見つからない。「あなたみにくいアヒルの子じゃない?」という期待から、違うことが判明したときの落差が悲しすぎる。それまでちょっと映画にだらけていた分、わかりやすく物語が動き出す。居場所がなくて途方に暮れるひよこ?に「一緒に来なよ!」と言ってあげるすみっコたちの優しさがしみる。自分の子供が無垢に優しさを発揮したところに立ち会ったような。ほんとみんないいコ。
なんとなく、ひよこ消えるんだろうな…と思っていたのでラスト、救いがあって逆に良かった。はやく本から出てひよこの仲間を描いてあげよう!!!で気持ちが走ってしまっていたので、別れや決断の切なさみたいなので泣くことはなかった。けどみんな一生懸命であたふたして楽しんで…純粋さに泣けた。
2回目観たらとても感動してしまいそう。キャラクターの造形や背景、BGMとすべて出来がいいので大人も没入できるクオリティ。すみっコたちにはボイスがなく台詞での会話が、観ている人にキャラクターを想像させるから好きになっちゃうんだろうな。もし子供のころに観ていたら、大学生頃に「すみっコの映画って案外泣けるんだよな~」と気づくような作品だった。