『ケーキの切れない非行少年たち』読んだ

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読んで良かった。

この問題というか状況をたくさんの人が認知して変わっていくといいなと思う。

犯罪を犯した少年たちには、認知の歪みがあってケアされないままたどり着いてしまった人が多いという。本人の思考や脳機能はIQで測られるらしくまったくザルで、ケアやフォローが必要な人を健常枠に押し込めているから世間的になかったことになっている。構造的にすくい上げられない境界の少年たちに対して更生プログラムを与えても認知がいびつな為効果がないと。

 

今でこそ発達障害が一般に広まってきたものの、知的に境界な人たちのことはまだまだ知らないし「やる気がないだけ」「反抗期だから」とかいってないがしろにされているだろうことも容易に想像できる。理解のない周囲から受けた虐待やいじめのストレスはもっと弱い立場に向けられるという。(子供への性加害)

この部分、切実に書かれていて読んでて苦しくなった。人によってできることできないことは違うのに子供から画一的な教育でレールから外れる人だって多いよね、と。かといって誰からも救われるわけでなしに実態もわからない、犯罪者として収容されてやっと向き合ってもらえる・・・って。

 

見過ごされた弱者が新しい被害者を生むとか、犯罪者となって税金を食いつぶす人間にならないように、早期教育が重要だと本に書かれている。コグトレといって、ものの理解力を深めたり、行動の結果どうなるか想像力を養う訓練だそう。こういった訓練は学校教育ではやらないことだし、幼稚園保育園でもやらない。みんな〇歳になったら同じカリキュラムで勉強に取り組んで同じ進捗で卒業する。勉強の以前に本人の認知機能や書く力、言葉にする力が不足していればできなくて当然で、勉強つまらない→学校に居場所がない→非行という流れになってしまうと。

悲しいけど、学校という大所帯で一人一人向き合って付き合うというのは不可能だと思う。親ないしは周りの大人が見てあげられたら一番良いけど、余裕のある人も少ないだろうなーと堂々巡りになる。つらい。

私に子供がいたらぜひやらせたいし、この本のことを知ってる大人が増えるのを願うしかない。文章も硬すぎず読みやすいのでおすすめです。